展望指針について、パウエル議長は中東紛争による雇用の下振れリスクとインフレの上振れリスクを強調し、様子見(wait and see)の姿勢を維持すると予想される。経済予測では、成長予測を下方修正し、インフレ予測を上方修正、また、ドットチャートでは2026年に一度の利下げを維持する見通しだ。具体的には、
展望指針では、パウエル議長は様子見の姿勢を維持すると予想される。中東紛争により米国経済は「スタグフレーションリスク」が高まっており、パウエルは中東の紛争が雇用の下振れリスクとインフレの上振れリスクをもたらすと強調し、今後の不確実性が大きいため、FRBは不確実性が解消されるまで待つ必要があると示唆する(wait and see)。また、記者会見で理事の留任についての見解を示すかどうかにも注目したい。
華泰証券3月FOMC前瞻:中東の情勢変化は当面、米連邦準備制度理事会の指針に影響しない
華泰証券は、北京時間3月19日(木)未明に米連邦公開市場委員会(FOMC)が3月の利上げ会合の決定を発表すると指摘している。最近の中東紛争により原油価格が顕著に上昇しており、市場は潜在的なスタグフレーションリスクを背景に、米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派に転じるかどうかに注目している。華泰証券は、3月のFOMC会合では金利を据え置き、成長予測を下方修正し、インフレ予測を上方修正する見込みだが、ドットチャートの利下げ指針は変わらないと予想している。パウエル議長の中東情勢への言及や、理事留任に関する発言にも注目している。
全文は以下の通り
華泰 | マクロ:3月FOMC展望 - 中東の変局は一時的にFRBの指針に影響しない
主要見解
北京時間3月19日(木)未明に米連邦公開市場委員会(FOMC)が3月の会合結果を発表予定だ。最近の中東紛争により原油価格が大きく上昇しており、市場は潜在的なスタグフレーションリスクを背景に、FRBがタカ派に転じるかどうかに関心を寄せている。私たちは、3月のFOMCでは金利を現状維持し、成長予測を下方修正、インフレ予測を上方修正する一方、ドットチャートの利下げ示唆は変わらないと予測している。パウエル議長の中東情勢に対する発言や、理事の留任に関するコメントにも注目している。
最近の原油価格の上昇は顕著だが、3月のFOMC会合では引き続き金融政策金利を据え置く見込みだ。1月のFOMC以降、1-2月のCPIインフレデータは全体的に穏やかであり、2月の非農業部門雇用者数(非農)もデータの揺らぎにより予想を下回ったため、FRBの金融政策調整の緊急性は高くない。2月28日以降、中東の紛争は激化し続けており、WTI原油先物は累計で43%上昇している。原油価格の上昇はインフレ期待を押し上げ、2026年の利下げ予想は後退している。伝統的に、FRBは供給ショックによる短期的なインフレ上昇には反応しにくく、中東情勢の不確実性も高いため、3月会合では金利を維持し、今後の動向を見極めると考えられる。
展望指針について、パウエル議長は中東紛争による雇用の下振れリスクとインフレの上振れリスクを強調し、様子見(wait and see)の姿勢を維持すると予想される。経済予測では、成長予測を下方修正し、インフレ予測を上方修正、また、ドットチャートでは2026年に一度の利下げを維持する見通しだ。具体的には、
展望指針では、パウエル議長は様子見の姿勢を維持すると予想される。中東紛争により米国経済は「スタグフレーションリスク」が高まっており、パウエルは中東の紛争が雇用の下振れリスクとインフレの上振れリスクをもたらすと強調し、今後の不確実性が大きいため、FRBは不確実性が解消されるまで待つ必要があると示唆する(wait and see)。また、記者会見で理事の留任についての見解を示すかどうかにも注目したい。
経済予測とドットチャートについては、FRBは成長予測を下方修正し、インフレ予測を上方修正、2026年から2027年にかけて各年一度の利下げを維持する見通しだ。中東紛争の激化以降、米国原油先物市場の価格は、2026年のWTIの平均値が約85ドル/バレルに近づき、1月末の平均値から約30%上昇している。これにより、2026年の米国のインフレ率は0.2ポイント以上押し上げられ、住民の購買力を侵食し、経済成長を抑制する可能性もある。成長の鈍化とインフレの上昇を考慮し、FRBは昨年12月のドットチャートの指針を維持し、2026年と2027年に各一度の利下げを行う見通しとすることが妥当だ。
今後の見通しとして、私たちは上半期はFRBが利下げを見送ると判断している。中東の紛争進展とその影響を観察する時間が必要であり、下半期には利下げの道筋に大きな不確実性が存在する。中東紛争の激化により、油価上昇の影響でFRBの利下げ期待は大きく後退した。もし油価がさらに上昇し続ける場合、FRBの利下げ期待はさらに低下する可能性がある。逆に、下半期に中東情勢が緩和し、油価が高値から下落し、スタグフレーション懸念が和らぐ場合、ウォーシュ次期FRB議長就任後も利下げの可能性は残る。また、中東情勢が高烈度のまま推移し、インフレ期待のアンカーが失われるリスクが高まれば、FRBの信用力に挑戦が生じ、長期金利の変動性が高まる恐れもある。
リスク提示:世界的なエネルギーショックの超過期待、地政学的紛争の再燃。
(出典:人民財訊)